床張り替えの費用相場【床材・広さ別】

床張り替えの費用は、床材の種類と部屋の広さで大きく変わります。まずは床材・広さ別に相場の全体像をつかんでいきましょう。
床材別の費用目安(フローリング・クッションフロア等)
床張り替えの費用は、選ぶ床材によって異なります。床材を「フローリング(無垢・複合)」「クッションフロア」「フロアタイル」に分けて6畳を想定した費用相場は以下の通りです。
| 床材 | 張り替え(既存撤去あり) | 重ね張り(既存の上から施工) |
|
フローリング(無垢) |
12万〜20万円前後 |
10万〜15万円前後 |
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フローリング(複合) |
10万〜17万円前後 |
7万〜15万円前後 |
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クッションフロア |
4.5万〜10万円前後 |
4万〜5.5万円前後 |
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フロアタイル |
5.5万〜10万円前後 |
5万〜6.3万円前後 |
なお、実際の費用は床材の種類や張り替えの工法によって異なります。種類や工法については後述しますので、まずは床材ごとの相場を目安として押さえておきましょう。
部屋の広さ別の費用目安(6畳・8畳・12畳・LDK)
床張り替えの費用は、床材だけでなく部屋の広さによっても変わります。
「6畳・8畳・12畳・LDK」を想定した、床材ごとの張り替え費用相場は以下の通りです。
| 部屋の広さ | 複合フローリング | 無垢フローリング | クッションフロア | フロアタイル |
| 6畳 | 7万〜17万円前後 | 10万〜20万円前後 | 4.5万〜10万円前後 | 5.5万〜10万円前後 |
| 8畳 | 9万〜22万円前後 | 13万〜26万円前後 | 6万〜13万円前後 | 7万〜13万円前後 |
| 12畳 | 14万〜34万円前後 | 20万〜40万円前後 | 9万〜20万円前後 | 11万〜20万円前後 |
| LDK(15〜20畳) | 18万〜56万円前後 | 25万〜66万円前後 | 11万〜33万円前後 | 13万〜33万円前後 |
同じ広さでも、工法(重ね張りか張り替えか)や下地の状態、家具の移動量、既存床の撤去・処分の有無などによって費用は変動します。
見積もりを比較する際は、金額だけでなく「どこまでの作業が含まれているか」を合わせて確認しておくと安心です。
床張り替えの工法

床張り替えの工法には、既存の床の上から施工する「重ね張り」と、床材を撤去して新しくする「張り替え」があります。ここでは、それぞれの特徴を解説します。
安くて手軽な「重ね張り」
今ある床を剥がさず、その上に新しい床材を施工する方法が「重ね張り」です。撤去作業や廃材処分が不要になるケースが多いため、費用を抑えやすい方法です。工期も短く済みやすく、「できるだけ生活への影響を減らしたい」「短期間で床の印象を変えたい」という場合に適しています。
重ね張りが適しているのは、床の沈み込みが少なく、下地がしっかりしている状態のときです。表面の傷や色あせが気になる程度であれば、上から貼るだけでも見た目がきれいに整います。クッションフロアやフロアタイルなど、比較的施工しやすい床材を選びやすい点もメリットでしょう。
一方で注意したいのが、施工によって床の高さが上がることです。数ミリ〜十数ミリ程度の違いでも、ドアが当たって開かなくなったり、敷居との段差が目立ったりする場合があります。巾木や見切り材の調整が必要になることもあるため、現地調査の段階で仕上がりを想定しながら確認しておくと安心です。
下地から一新する「張り替え」
既存の床材を撤去し、必要に応じて下地から整え直す工法が「張り替え」です。
床下の状態を確認しながら施工できるため、沈み込みやきしみ、床鳴りといった不具合を根本から改善したいときに適しています。下地に歪みや傷みがある状態では、表面の床材を変更しても踏み心地の違和感などが残ることがあるため注意が必要です。
張り替えの大きなメリットは、床を剥がした段階で合板や根太(床を支える部材)の状態を確認でき、必要に応じて補修・補強が行える点です。例えば、床がふかふかする原因が下地の劣化や固定不足にある場合、補強材を追加したり、合板を張り直したりして強度を回復させられます。床の凸凹が気になるときも、水平を調整しながら仕上げられるため、完成後の満足度につながります。
一方で、撤去や処分の工程が増える分、重ね張りより費用が上がりやすく、工期も長くなる傾向があります。
さらに家具の移動が多い場合は費用が追加されることもあるので、事前に片付けの範囲や作業内容を確認しておくと安心です。見た目だけでなく踏み心地までしっかり整えたいなら、張り替えは検討する価値があると言えます。
失敗しない床材の選び方と特徴

床材は、暮らし方や設置場所に合った素材を選ぶことが大切です。ここからは、代表的な床材の選び方と特徴をご紹介します。
木の温もりを感じる「複合・無垢フローリング」
フローリングには大きく分けて「複合フローリング」と「無垢フローリング」の2種類があります。それぞれ特徴が異なるため、見た目だけでなく、使い方や手入れのしやすさも踏まえて選ぶことが大切です。
無垢フローリングは「木そのものの質感」が魅力で、足触りがやわらかく温かみを感じやすい素材です。時間が経つほど色味や風合いが変化していくため、経年変化も含めて楽しみたい方におすすめです。一方、湿度や温度の影響を受けやすく、反りや隙間が出ることがあります。商品によってはワックスなど手入れ方法が決まっている場合もあるため、メンテナンス面を理解して選びましょう。
複合フローリングは合板をベースに表面材を貼り合わせた構造で、寸法が安定しやすい(温度や湿度で変化しにくい)のが特徴です。傷に強いコーティングや耐水性など、機能性を選べる商品も多く、日常使いのしやすさが魅力です。また、床暖房対応の製品も多いため、床暖房を使う予定がある場合は候補に入れておくと良いでしょう。
どちらにするか迷ったときは、暮らし方に合わせて選びましょう。自然な質感や素足の心地よさを楽しみたいなら無垢、扱いやすさやコスト面を優先するなら複合が向いています。可能であれば、ショールームなどで質感や踏み心地を確かめておくと、イメージとの違いを防げます。
水回りに最適な「クッションフロア」
クッションフロアは、塩化ビニール系の床材をシート状に加工したものです。水を弾きやすく、汚れたときも拭き取りで対応しやすいため、キッチンや洗面所など水はねが起こりやすい場所で採用されています。表面に継ぎ目が少ない分、汚れが溜まりにくく、掃除の負担を抑えやすい点もメリットです。さらにクッション性があるため、足当たりが柔らかく、立ち作業が続く場所でも負担を感じにくいです。
一方で素材が柔らかい分、重い家具や家電を長期間置くと凹み跡が残る場合があります。そのため、家具を配置する際は脚部の保護や敷物の併用も含めて検討しましょう。
また、シートを接着して仕上げるため、経年で端が浮いたり剥がれたりすると隙間にゴミが入る点にも注意が必要です。塩ビ素材は通気性がほとんどなく、施工状態や湿気の条件によってはカビが発生するリスクもあるため、施工後の扱い方やメンテナンスも意識しておきましょう。
耐久性とデザイン性に優れた「フロアタイル」
フロアタイルは、塩化ビニール系の床材をタイル状に加工したものです。表面に凹凸加工が入ったものも多く、木目調や石目調などの柄が豊富で、質感をはっきり出したい場合におすすめです。クッションフロアと比べて硬さがあるため、傷や擦れに強く、人の出入りが多い空間でも表面が傷みにくい床材です。
また、タイルごとの施工になるため、傷や汚れが目立つ部分だけ交換できる点もメリットです。床全体を張り替えるより補修範囲を絞れるので、メンテナンスの自由度が高まります。
一方、クッション性がほとんどなく、足触りの硬さや冬場の冷たさが気になることがあります。防音性も高くないため、特にマンションでは管理規約の遮音等級に合うか確認が必要です。採用する場合は、過ごし方に合わせてラグなどで調整する方法も検討すると安心です。
【場所別】おすすめの床材選びのポイント

床材は部屋ごとに求める性能が異なります。ここからは、おすすめの床材選びのポイントを場所別に見ていきましょう。
リビング・ダイニング
リビング・ダイニングは家族が集まり、長い時間を過ごす場所です。くつろぎやすさに加えて、食べこぼしや家具の移動など日常の負荷もかかりやすいため、居心地と耐久性を両立できる床材を選ぶのがポイントになります。仕上がりの雰囲気を重視するならフローリングが定番です。迷ったときは扱いやすさと見た目のバランスを取りやすい複合フローリングが第一候補です。
木の質感や足触りにこだわりたい場合は無垢フローリングも候補になりますが、傷のつきやすさや湿度による反り、手入れの手間まで含めて無理なく扱えるか事前に確認しておくと安心です。
一方、傷や汚れへの強さを優先したい場合は、フロアタイルも候補にあがります。小さなお子さまがいる家庭や、床の汚れをこまめに拭き取りたい場合に相性がよく、手入れのしやすさを重視する場合に選択肢に入れると良いでしょう。
また、見た目の印象を変えたい場合にもフロアタイルは有効です。例えば石目調ならホテルライクにまとまりやすく、空間の雰囲気も引き締まります。硬さや冷たさが気になる場合はラグを取り入れるなど、過ごし方に合わせて調整すると快適です。
キッチン・洗面所
キッチン・洗面所は水はねや汚れが日常的に発生するため、床材によってはシミ・膨れ・劣化が起こりやすい場所です。こうした場所では、耐水性が高く拭き掃除で対応しやすいクッションフロアが候補になります。塩化ビニール系の素材で水分が染み込みにくく、油汚れや髪の毛なども手早く処理しやすいのが特徴です。洗面所のように狭い空間では床材の柄で雰囲気が大きく変わるため、デザインを選ぶ楽しさもあります。
ただし、前述の通りクッションフロアは柔らかめの床材のため、冷蔵庫や収納棚など重いものを長期間置くと跡が残る場合があります。脚部に保護材を敷くなど、凹み対策もあわせて考えておきましょう。
なお、水回りでもフローリングを選ぶケースはありますが、木質系の床材は水や摩擦の影響を受けやすい点に注意が必要です。長く使ううちに表面がささくれたり、コーティングが傷んで見た目が変わってくることもあります。合板フローリングならキッチンマットなどで濡れやすい範囲をカバーし、無垢フローリングなら表面塗装タイプを選ぶなど、最初から水濡れ対策も含めて考えておくと安心です。
寝室・子供部屋
寝室・子供部屋は、素足で過ごしたり座ったりする時間が長い空間です。そのため、床材は見た目だけでなく、足触りや過ごしやすさを含めて選ぶことが大切になります。迷ったときは、扱いやすさと仕上がりのバランスが取りやすい複合フローリングが第一候補です。汚れや傷にも比較的強く、日常使いしやすい点が安心材料になります。
一方で、寝室は落ち着いた雰囲気や素足の心地よさを重視したい場合もあるため、無垢フローリングも選択肢に入ります。ただし、傷がつきやすかったり、温度や湿度の変化で反りが出たりする場合もあるので、無理なく扱えるかは事前に確認しておくと安心です。布団で寝るスタイルなら、畳でまとめて落ち着いた印象に整える方法もあります。
子供部屋は飲み物をこぼしたり床に物を落としたりといった場面が多く、掃除のしやすさと安全面を意識した床材選びがポイントになります。複合フローリングも十分対応できますが、汚れを手早く拭き取りたいならクッションフロアを検討するのも方法です。やわらかい素材なので、転んだときの衝撃が気になる場合にも取り入れやすいでしょう。
ただし、家具跡が残る場合があるため、重い棚やベッドを置く際は脚部の保護もあわせて考えましょう。
床張り替えを検討するタイミングの目安

床は毎日踏む場所だからこそ、傷みが進みやすい部分です。ここでは、床張り替えを検討するタイミングの目安を3つ紹介します。
床材の表面に現れる劣化のサイン
床材の劣化のサインは、まず表面に現れます。フローリングなら色あせや細かな傷が増え、ツヤがなくなってきたら張り替え検討の合図です。表面のコーティングが薄くなると、掃除してもきれいに見えにくくなり、汚れが残りやすく感じることがあります。深い傷が増えてきた場合も、部分補修では追いつかなくなる場合があります。
クッションフロアでは、継ぎ目の浮きや端のめくれ、剥がれが目立つようになることがあります。水回りで黒ずみが落ちにくい状態が続く場合は、素材の表面が傷んで汚れが入り込みやすくなっているかもしれません。フロアタイルでも、目地の汚れやタイルの割れが見える場合は張り替えを検討するタイミングです。
見た目の劣化は快適さにも影響します。「掃除してもすっきりしない」と感じたら、床の張り替えを考えるきっかけにしてみてください。
築年数や耐用年数による判断基準
築年数や耐用年数も張り替えのタイミングの目安になります。例えば築年数が進むと、リビングのような人の出入りが多い場所は傷みが目立ちやすく、寝室のように床への負荷が少ない場所ではきれいな状態を保ちやすいなど、部屋によって劣化の進み方に差が出ます。キッチンや洗面所など水回りは湿気や汚れの影響を受けやすく、先に張り替えが必要になる場合もあります。
床材の耐用年数には、種類ごとに目安があります。複合フローリングは表面材が薄いため、深い傷や凹みが増えると補修だけでは追いつきにくく、10〜15年ほどが目安とされることが多いです。さらに、構造上接着剤を使っているため、経年で浮きや剥がれが出てくることもあります。
一方、無垢フローリングは30年程度が目安で、表面に傷がついても削って整えられる点が長持ちしやすい理由です。また、樹種によって耐久性に差があり、オークやチークなど硬めの木材はより劣化しにくい傾向があります。定期的なお手入れを続ければ、さらに長く使えるケースもあるでしょう。
また、クッションフロアは10年前後が目安とされることが多く、熱や衝撃に弱い点に注意が必要です。家具の跡が残ったり、端がめくれてきたりすると、見た目だけでなく汚れが溜まりやすくなることもあります。
フロアタイルは10〜15年ほどが目安で、クッションフロアより硬めで傷に強いのが特徴です。さらに部分交換できるタイプなら、劣化した箇所だけ補修できる点もメリットになります。
ただし、こうした年数はあくまで目安なので、最終的には「表面の傷が増えた」「沈み込みやきしみが気になる」など、実際の状態とあわせて判断してください。気になる点が出てきたら現地調査で状態を確認し、必要な範囲を見極めておくことが重要です。
歩くときの沈み込みやきしみ
床を歩くときに沈み込む感じがある場合は、表面の床材ではなく下地側が弱っているサインかもしれません。湿気の影響で木材が傷んでいたり、長年の使用で床を支える部分がたわんでいたりすると、踏んだときの感触に違和感が出やすくなります。
また、築年数が経った住宅ではシロアリ被害が原因になることもあるため注意が必要です。沈み込みが気になる場合は、まず一部だけなのか、部屋全体に広がっているのかを確認しましょう。限られた範囲であれば、下地の補修で済むケースもありますが、複数箇所で同じ症状が出ているときは床材の張り替えとあわせて下地の補強が必要になることもあります。
特定の場所を踏むたびに「ギシギシ」「ミシミシ」ときしむ音がする場合も、張り替えや補修を検討したいタイミングです。下地や土台の固定が緩んだり、湿度の変化で木材が伸び縮みして擦れたりすると、床鳴りが発生しやすくなります。放置すると沈み込みが強くなり音が大きくなることもあるため、違和感が続くときは早めに専門業者へ相談して床下の状態を確認してみましょう。
床張り替えリフォームを安く抑える3つのコツ

最後に、床張り替えリフォームを安く抑える3つのコツをご紹介します。
現在の床材の上から貼れる素材を選ぶ
床張り替えリフォームの費用を抑えるなら、現在の床材の上から貼れる素材を選ぶことがポイントです。床の状態が良ければ「重ね張り」で施工できるため、撤去作業や廃材処分が不要になる分、工事費を抑えられる可能性があります。
ただし、床に沈み込みや凹凸がある場合は、上から貼っても仕上がりに違和感が出るため、重ね張りが万能というわけではありません。床の高さが上がることで、別の調整が必要になることもあります。
このように、「費用を安く抑えたい」という理由だけで決めてしまうと、補修や追加工事が発生して結果的に費用が増える恐れがあります。まずは現地調査で床の状態を確認し、重ね張りが可能かどうかを判断したうえで、納得できる方法を選びましょう。
複数の部屋をまとめて依頼する
床張り替えは、1部屋ずつ頼むより複数の部屋をまとめた方が割安になる傾向があります。職人の移動や養生、材料搬入の手間が分散でき、トータルで見たときに効率が上がるためです。
また、まとめて依頼することで工期が一括になり、生活への影響を短期間に集中させられるといったメリットもあります。何度も工事日を調整する必要がなくなるため、在宅の負担が減りやすい点も嬉しいポイントです。
ただし、工事期間中は家具移動や生活動線の確保が必要です。そのため、事前にどの部屋から施工するか、仮住まいは必要か、などの点を打ち合わせてしておくことが重要です。
費用をかける場所・抑える場所を決める
床張り替えリフォームの費用を抑えたい場合、費用をかける場所・抑える場所を決めておくのが有効です。床は施工面積が広いため、床材のグレードを少し上げただけでも総額が大きく変わります。そのため、全ての部屋を同じ素材・仕様で揃えるより、優先順位をつけた方が予算内で満足度の高い仕上がりになります。
例えば、リビングは人の出入りが多く椅子などの移動もあるため、耐久性や見た目を重視した床材を選ぶと安心です。一方で寝室や収納部屋は負荷が比較的少ないため、標準グレードの床材で整えてコストを調整する方法があります。
さらに、同じ部屋でも全面を同じグレードに揃える必要はありません。よく通る動線や目につきやすい範囲だけをランクアップし、他はベーシックに整えることで、見た目と費用のバランスが取りやすくなります。見積もりを相談する際は、重視したい場所を先に伝えることで、暮らし方に合った提案を受けやすくなるでしょう。
まとめ
床張り替えの費用相場は、選ぶ床材の種類だけでなく、施工範囲(広さ)や工法(重ね張り・張り替え)、下地補修の有無によって変動します。さらに、リビングは傷に強い素材、水回りは耐水性重視など、部屋ごとに求められる性能が違うため、使う場所に合った床材を選ぶことが大切です。また、劣化のサインを見逃さず、早めに張り替えを検討することで余計な補修費を防ぎやすくなります。
本記事では、床張り替えの費用相場・工法・床材の選び方と特徴・床材選びのポイント・床張り替えを検討するタイミング・リフォームを安く抑えるコツを解説しました。これから床の張り替えを検討する方は、本記事の内容を参考にしながら、住まいや予算に合った計画を立ててみてください。