リノベーション会社には「得意・不得意」がある
「リノベーション会社」と一口に言っても、その実態は様々です。まずは、会社ごとの特徴と得意分野を知ることから始めましょう。
会社の種類と特徴を知ろう
依頼先は大きく3つのタイプに分けられます。ご自身の希望に合うのはどこか、イメージしてみましょう。

① 大手ハウスメーカー・リフォーム会社
- 特徴: ブランド力があり、品質のばらつきが少ない。保証制度も充実。
- 得意: 定型のパッケージ型リノベーション、水回りの交換など。
- 注意点: 広告宣伝費や人件費がかかるため、費用は割高になりがち。細かいデザインのこだわりには対応しきれないことも。
② 地元の工務店
- 特徴: 地域密着型で、何かあったときにすぐ駆けつけてくれる安心感がある。木材の扱いに長けていることが多い。
- 得意: 戸建ての改修、耐震補強など。
- 注意点: 会社によって「デザイン力」や「提案力」に大きな差がある。
③ リノベーション専門店・設計事務所
- 特徴: デザイン性が高く、ライフスタイルに合わせた自由な間取り変更が得意。中古物件探しからサポートしてくれる会社も多い(ワンストップリノベーション)。
- 得意: 中古マンション・戸建てのフルリノベーション(スケルトンリノベ)、素材へのこだわり。
- 注意点: こだわりを詰め込むため、大手や工務店に比べると打ち合わせ回数が多くなる。
「何でもできます」は要注意?実績を確認する重要性
会社を探す際、WEBサイトの施工事例を確認するのは必須です。その際、「自分の希望するテイストや工事内容と似た実績があるか」をチェックしてください。
例えば、築40年の戸建ての耐震・断熱改修と、マンションのスケルトンリノベーションでは、求められる技術や知識、管理規約への対応が全く異なります。
「どんな工事でも得意です」と言う会社よりも、「マンションの配管更新に強い」「戸建て・古民家の再生が得意」など、自社の強みを明確に持っている会社の方が信頼できます。
ここをチェック!信頼できる優良会社「5つの見極めポイント」

候補の会社を絞り、実際に相談に行った際に見極めるべき「5つのポイント」をご紹介します。
① 担当者の「ヒアリング力」と「提案力」
あなたの要望を「はい、はい」と聞くだけの御用聞き担当者は要注意です。プロの仕事は、お客様の言葉の裏にある「本当の悩みや理想」を引き出すことです。
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NG: 「対面キッチンにしたい」→「分かりました。このキッチンで見積もりを作りますね」
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OK: 「対面キッチンにしたい」→「なぜそう思われたのですか?お子様の様子を見たいのであれば、今の間取りのままでも、こうすれば解決できますし、リビングも広く取れますよ」
このように、要望に対して「プラスアルファの提案」や「別の選択肢の提示」をしてくれる担当者は、知識も豊富で信頼できます。
② 見積書が詳細で分かりやすいか
見積書は会社の誠実さが一番表れる書類です。極端に安い見積もりや、「工事一式 〇〇万円」という項目ばかりの見積書を出す会社は避けましょう。
信頼できる会社の見積書には、何の材料をどれくらい使うのか(メーカー名、品番、数量、単価)が細かく記載されています。また、専門用語ばかりではなく、素人にも分かる言葉で丁寧に説明してくれるかどうかも重要です。
③ デメリットやリスクも正直に説明してくれるか
どんな建材や設備にも、必ずメリットとデメリットがあります。例えば、人気の「無垢フローリング」は足触りが良くておしゃれですが、「傷がつきやすい」「定期的なメンテナンスが必要」というデメリットもあります。
また、中古物件の構造上の制約で「この壁は壊せない」「水回りの移動ができない」といったケースもあります。契約が欲しいがために良いことばかり言うのではなく、リスクやデメリットまで正直に伝えてくれる会社を選びましょう。
④ 施工実績や「現場」をオープンにしているか
完成した綺麗な部屋の写真だけでなく、「施工途中の現場」を見せてくれる会社は非常に信頼度が高いです。 現場を見学する際は、以下の点に注目してください。
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現場の資材がきちんと整理整頓されているか
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職人さんの挨拶やマナーが良いか
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養生(傷防止の保護シート)が丁寧に行われているか
現場のきれいさは、そのまま工事の品質に直結します。
⑤ アフターサポート・保証内容が明文化されているか
工事が終わってからが本当のお付き合いの始まりです。「何かあればいつでも言ってくださいね」という口約束は危険です。 「どの部分を、何年間、どういった条件で保証するのか」という保証書を、契約前にしっかりと書面で提示してくれる会社を選んでください。
プロは絶対選ばない!避けるべき危険な会社の特徴
逆に、以下のような特徴がある会社は、後々トラブルになる可能性が高いため避けた方が無難です。
契約を急かしてくる
「今日中に決めてくれたら〇〇万円値引きします」「今月はキャンペーン中なので急ぎましょう」などと、考える時間を与えずに契約を迫る業者はNGです。大幅な値引きができるということは、最初からその分が上乗せされていたか、手抜き工事をされる可能性があります。
担当者がコロコロ変わる・連絡のレスポンスが遅い
「言った・言わない」のトラブルを防ぐためにも、現地調査・設計から引き渡しまで一貫して同じ担当者(またはチーム)がついてくれる会社が安心です。また、質問に対する返答が遅い会社は、現場での対応もルーズになる傾向があります。
初回相談で聞いておきたい「プロの力量を測る逆質問」
会社選びの面談で、あなたから担当者に投げかけてほしい「逆質問」を3つご紹介します。
これに対する回答で、担当者の力量と誠実さが分かります。
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「私の予算内で、コストを抑える工夫はどんなことができますか?」 (※予算オーバーした際、単に設備のグレードを下げるだけでなく、プロならではの代替案を出せるかをチェックします)
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「過去に起きたトラブルや失敗談と、その時の対応を教えてください」 (※「失敗はありません」と答える会社は不誠実です。失敗からどうリカバリーしたかを語れる会社は信頼できます)
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「実際に工事をする職人さんは、自社の職人ですか?それとも外注ですか?」 (※丸投げの外注ではなく、顔の見える関係で品質管理ができているかを確認します)
まとめ
リノベーション会社選びのポイントを解説してきました。実績、見積もり、保証などももちろん重要ですが、リノベーションは数ヶ月間にわたるプロジェクトです。
最終的には、「この人たちと一緒に家づくりをしたいか」「何でも腹を割って相談できるか」という、人と人との相性が成功の鍵を握ります。
まずは気になる会社にコンタクトを取り、気軽に相談会や見学会に参加してみましょう。その一歩が、後悔のない理想の住まいづくりにつながります。