「できないこと」がある!構造と規約の確認
リノベーションは魔法ではありません。建物の構造やルールによって、プランに制限が出ることがあります。
■ マンションの場合:構造と管理規約
マンションの構造には、主に「ラーメン構造(柱と梁で支える)」と「壁式構造(壁で支える)」の2種類があります。
もし物件が「壁式構造」だった場合、室内のコンクリート壁が建物を支えているため、その壁を撤去することができません。
「リビングを広げたい」「対面キッチンにしたい」と思っても、構造壁が邪魔をして実現できない可能性があります。

また、マンション独自の「管理規約」も要チェックです。
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床材の制限: 防音規定(L40、L45など)により、無垢材やフローリングが使えない場合がある。
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配管の制限: パイプスペース(PS)の位置により、トイレやキッチンの移動ができない場合がある。

■ 戸建ての場合:耐震性と白アリ

木造戸建てのリノベーションでは、間取り変更に伴い、柱や筋交い(すじかい)を動かす必要がありますが、建物の強度を保つために「抜けない柱」が存在します。
また、解体してみたら「シロアリ被害」や「雨漏りによる腐食」が見つかることも珍しくありません。
これらは補修必須となるため、予期せぬ追加費用が発生するリスクがあります。
2. 物件価格+リノベ費用+「予備費」で考える
中古リノベで最も多い失敗が「予算オーバー」です。
「物件価格」と「リノベーション費用」だけで資金計画を立てていませんか?
■ 見えないお金を計算に入れる

リノベーションでは、解体して初めて分かる不具合(配管の老朽化や下地の歪みなど)への対応費がかかることがあります。
また、登記費用、仲介手数料、不動産取得税、仮住まい費用などの諸経費もばかになりません。
ギリギリの予算で組むのではなく、総予算の5〜10%程度は「予備費」として確保しておくのが鉄則です。
■ ローンは「一本化」がお得

物件購入後にリフォームローンを別途組むと、金利が高くなる傾向があります。
物件購入時に「住宅ローン」と「リノベーション費用」をまとめて借りられる「一体型ローン」を利用することで、金利を低く抑え、月々の返済額も管理しやすくなります。
これを利用するには、物件探しの段階からリノベーション会社と連携する必要があります。
3. 「見た目」より先に「性能」を上げる

おしゃれなキッチンや壁紙にお金をかけたくなる気持ちは分かりますが、中古住宅リノベーションで最優先すべきは「断熱」と「耐震」です。
特に1981年(昭和56年)以前に建てられた「旧耐震基準」の建物や、断熱材がほとんど入っていない古い住宅は、そのまま住むには不安が残ります。
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窓の断熱: 内窓(二重窓)を設置するだけで、冬の寒さと結露、夏の暑さが劇的に改善します。
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壁・床の断熱: スケルトン(骨組み)にするタイミングであれば、断熱材をしっかり入れ直すことができます。
「おしゃれだけど冬は極寒の家」では、長く快適に住むことはできません。
予算配分は、まず「家の性能向上」に充て、残りの予算で「内装デザイン」を調整するのが賢い進め方です。
まとめ:物件探しとリノベ会社探しは「同時」が正解
中古住宅のリノベーションを成功させる鍵は、「物件を買う前」にリノベーションのプロに見てもらうことです。
「この壁は壊せるか?」「水回りは移動できるか?」「断熱改修にいくらかかるか?」 これらをプロの目線でチェックしてもらい、リノベーション費用を含めた総額予算を把握してから物件を購入すれば、後悔することはありません。
まずはリノベーション会社が開催している「物件探しセミナー」や「個別相談会」に参加して、基礎知識を身につけることから始めてみましょう。