費用相場
一体型トイレとは?メリット・デメリットやリフォーム費用を解説
トイレのリフォームを検討していると、「一体型にしようか、タンクレスにしようか」と迷う方も多いでしょう。
失敗しないためにも、特徴やリフォーム費用の目安をしっかりと把握してから選びたいものです。

本記事では、一体型トイレの特徴やメリット・デメリット、主要メーカーごとの違い、リフォーム費用の目安について解説します。
トイレのリフォームを検討している方はぜひ参考にしてください。
  • お客様

    お客様

    一体型とタンクレス、どっちのトイレがいいのかな?

  • 担当者

    担当者

    使い方によって合うものは違います。
    まずは一体型の特徴を分かりやすく解説します。

一体型トイレの基本的な特徴


まずは、一体型トイレの基本的な構造と、組み合わせトイレ・タンクレストイレとの違いを確認しましょう。

一体型トイレの構造

一体型トイレは、便器・タンク・温水洗浄便座が一体として設計されたタンク式トイレで、パーツごとのつなぎ目や凹凸が少なく、すっきりとした形状になっている点が特徴です。

構造上の主な特徴は、以下の通りです。

・継ぎ目や段差が少ない

便器・タンク・便座まわりがまとまった形状のため、ほこりや汚れが溜まりにくいです。

・タンクを備えている

タンクレストイレのように水道から直接流す方式とは異なり、タンク内にためた水を使って便器を洗浄します。

・温水洗浄便座の機能部が組み込まれている

温水洗浄や暖房便座などの機能が内部に組み込まれた製品が多く、便器まわりを一体感のあるデザインにまとめられます。

また、一体型トイレには、タンク上部に手洗い器が付いたタイプと、手洗い器がないタイプがあります。
トイレ内で手洗いを済ませたい場合は手洗い付き、見た目をよりすっきり見せたい場合は手洗いなしを選ぶとよいでしょう。


ただし、手洗い器なしの場合は、別途手洗い器を設けるスペースがあるか、あるいはトイレを出てすぐの洗面所でスムーズに手を洗えるかを確認しておきましょう。 

他タイプとの違い

トイレには、大きく分けて組み合わせトイレ・一体型トイレ・タンクレストイレの3タイプがあります。
まずは、それぞれの特徴を確認しましょう。

・組み合わせトイレ

便器・タンク・便座を別々に組み合わせるスタンダードなタイプです。
便座が故障した場合は、対応する製品であれば便座のみを交換できることがあります。
一方で、パーツごとのつなぎ目や凹凸があるため、汚れがたまりやすい箇所が多いという欠点もあります。

・一体型トイレ

便器・タンク・温水洗浄便座が一体として設計されたタンク式トイレです。
組み合わせトイレよりもつなぎ目や凹凸を抑えた形状で、便器まわりを掃除しやすい点が特徴です。
タンク上部に手洗い器が付いたタイプと、手洗い器がないタイプがあります。

・タンクレストイレ

水をためるタンクを設けず、水道管から直接水を流して洗浄するタイプです。
本体の高さを抑えたデザインが多く、トイレ空間をすっきり見せられます。
ただし、トイレ内で手洗いをする場合は別置きの手洗い器を設ける必要があり、水圧や配管条件の確認が必要です。

各タイプの特徴は以上になります。
一体型トイレは、掃除の手間を抑えられる点や、手洗い器を組み込める点が特徴です。
一方で、組み合わせトイレのようにパーツだけを自由に交換することは難しい場合があるため、修理や交換方法を確認したうえで選択することが大切です。

一体型トイレを選ぶメリット


ここでは、一体型トイレを選ぶ主なメリットを解説します。

掃除のしやすさ

一体型トイレの大きなメリットは、各パーツの継ぎ目や凹凸が少なく、便器まわりの掃除がしやすい点です。
便器の側面やタンクまわりをまとめて拭けるため、日々のお手入れが楽になります。
タンクまわりに水滴やほこりが残りにくい点も、清潔な状態を保つうえでのメリットです。

また、製品によっては、便器のフチ裏をなくしたフチなし形状や、便座が持ち上がって隙間を拭ける機能、汚れが入り込む継ぎ目をなくした便座など、掃除しやすい工夫を備えたものもあります。
フチなし形状は、汚れが残りやすい便器のフチ裏まで確認しやすく、拭き取りの負担を抑えられます。

製品ごとに掃除のしやすさが異なるため、便器のフチや便座まわり、ノズル部分などを確認し、普段の掃除で手が届く形状かどうかを選ぶ際の基準にしましょう。

デザイン性の高さ

一体型トイレは、便器からタンク、便座までがなめらかにつながった「デザイン性の高さ」が特徴です。
パーツごとの継ぎ目が目立ちにくく、トイレ全体をシンプルで統一感のある印象にまとめられます。

トイレは限られた広さの空間だからこそ、便器まわりの凹凸が少ないことで視覚的なノイズが減り、空間全体が洗練された印象に仕上がります 。
壁紙や床材、収納のデザインと合わせやすく、すっきりとした空間に仕上げたい場合におすすめです。

ただし、手洗い器を含めた本体のサイズによって見え方が異なります。
デザインだけでなく、扉を開けたときに窮屈に感じないかも確認して選びましょう。

手洗い器の有無が選べる

手洗い器の有無が選べる点も、一体型トイレのメリットの一つです。
トイレ内で手洗いを済ませたいか、見た目のすっきり感を優先したいかに合わせて、手洗い器の有無を選べます。

参考ですが、どちらを選ぶかの基準は以下になります。

手洗い付きのタイプ
トイレ内で手洗いを済ませられます。
また、別途手洗い器を設置する工事が不要なため、交換費用や工事範囲を抑えたい場合の選択肢になります。

・手洗い無しのタイプ
タンク上部の凹凸が減り、すっきりとした印象になります。
トイレ内に別置きの手洗い器を設ける場合や、近くの洗面所で手洗いをする場合の選択肢になります。

一体型トイレのデメリットと注意点


メリットが多い一体型トイレですが、デメリットや事前に確認しておきたい注意点もあります。
導入を検討する前に、しっかり把握しておきましょう。

部分的な交換が困難

一体型トイレのデメリットの一つに、故障や劣化が起きた際、部品ごとに交換しにくい点が挙げられます。
便器・タンク・温水洗浄便座の機能部が一体として設計されているため、便座やタンクなどを個別に取り替えることが難しい場合があります。

例えば、ウォシュレットだけ故障した場合でも、便座のみを交換することはできません。
便座とタンクが一体になっているため、「タンクを含めた上部まるごと」の交換が必要になります。

また、温水洗浄便座の寿命は10年程度と言われており、その頃にはメーカーの修理用部品が廃盤になっていることもあります。
その場合、部分的な修理や交換ができず、トイレ本体の交換が必要になるケースもあります。

そのため、一体型トイレを購入する前に、修理や交換の方法を確認しておくことが大切です。
メーカーや機種によっては、便器を残したまま機能部のみを交換できる製品もあります。

また、一体型トイレは後から機能を追加・変更しにくいため、必要な機能をあらかじめ整理したうえで選びましょう。

停電時の対応(手動排水の手順確認が必要)

停電すると通常どおり洗浄できない場合がある点にも注意が必要です。
温水洗浄・暖房便座・自動開閉・自動洗浄など、停電中は電気を使う機能を利用できません。
リモコンで洗浄するタイプでは、排水にも影響することがあります。

停電時に慌てないためにも、あらかじめ手動排水の手順を確認しておきましょう。
操作部の位置や手順はメーカー・品番ごとに異なるため、取扱説明書を保管し、家族で共有しておくと安心です。

主要メーカー別に見る一体型トイレの特徴


一体型トイレを選ぶ際は、形状や価格だけでなく、メーカーごとの清掃機能や洗浄方式も確認しておきましょう。
ここでは、TOTOとLIXILの代表的な仕様と特徴を紹介します。

TOTO:「きれい除菌水」や「セフィオンテクト」などの独自仕様

TOTOは日本最大手の衛生陶器メーカーで、一体型トイレにおいても多くの独自技術を搭載しています。

・きれい除菌水

「きれい除菌水」は、水に含まれる塩化物イオンを電気分解することで作られる除菌成分(次亜塩素酸)を含む水のことです。
トイレの使用後や8時間使用していないときに自動で便器ボウル面にミストを噴霧し、黒ずみや黄ばみの原因となる菌を除菌します。
洗剤を使わずに除菌でき、時間が経てばもとの水に戻るため環境にもやさしい仕組みです。

・セフィオンテクト
「セフィオンテクト」は、陶器表面を100万分の1mmのナノレベルでなめらかに仕上げるTOTO独自の防汚技術です。
従来の釉薬(表面を覆うガラス質の層 )の上に純度の高いガラス成分の釉薬を重ねて焼き付けることで、汚れが付きにくく落ちやすい機能を実現しています。
薬品コーティングとは異なり経年劣化や清掃による劣化に強く、長期使用でもきれいさが持続します。

TOTOの代表的な一体型モデル「GG/GG-800」シリーズなどのトイレには、使用前に便器内へ水のミストを吹きかけるプレミストや、渦を巻く水流で便器内を洗浄するトルネード洗浄、フチ裏をなくしたフチなし形状などの機能が備えられています。

手洗い器付きモデルでは、深くて広い手洗いボウルが採用されています。
周囲へ水はねしにくい形状に設計されており、手洗いが苦手な子どもでも使いやすく、拭き掃除も簡単な設計になっています。

LIXIL:「アクアセラミック」や「フチレス形状」による清掃性

LIXILはトイレの老舗ブランドである「INAX」を展開する住宅設備の総合メーカーで、独自の素材技術と形状設計でお手入れのしやすさを追求しています。

・アクアセラミック

「アクアセラミック」は、LIXILが開発した衛生陶器の新素材です。
便器の汚れが水の力でツルンと落ちるだけでなく、「頑固な水アカ」や「黒ずみ」の固着も防ぐことができます。
汚物汚れ・キズ汚れ・細菌汚れ・水アカの4種類すべての汚れを防ぐ性能を持ち、簡単な掃除だけで新品のような輝きが続く「100年クリーン」をうたう高い防汚性能が特徴です。

・フチレス形状

「フチレス形状」は、便器のフチを丸ごとなくした設計です。
従来のフチ裏は汚れが見えにくく掃除用具が届きにくい箇所でしたが、フチレス形状にすることで汚れを目視できるようになり、ひと拭きで簡単に取り除けます。

代表的な一体型モデルの製品は「アメージュシャワートイレ」です。汚れに強い「アクアセラミック」と「フチレス形状」の組み合わせにより高い清潔性を実現しつつ、吐水口と手洗い鉢が滑らかにつながったデザインにより掃除も簡単です。
加えて、様々な広さのトイレに収まりやすい、環境への対応力も強みとなっています。

一体型トイレへのリフォーム費用相場


一体型トイレへの交換費用は、本体のグレードに加え、既存トイレの撤去・設置工事や内装の張り替えを行うかによって変動します。
ここでは、一体型トイレへのリフォーム費用相場を解説します。

トイレ本体

一体型トイレ本体の販売価格は、10万〜20万円程度が目安です。

価格差が生じる機能は、以下の通りです。

・手洗い器
・温水洗浄
・自動洗浄
・自動開閉
・脱臭
・節水

搭載する機能を「温水洗浄」や「節水」など標準的なものだけに絞れば費用を抑えられます。
自動開閉や自動洗浄、除菌機能などを搭載した上位モデルになるほど、本体価格は高くなります。

なお、メーカー希望小売価格と実際の販売価格には差が出ることがあります。
本体価格だけで判断せず、必要な機能と工事費を含めた総額で比較しましょう。

標準的な設置・交換工事

既存の洋式トイレから一体型トイレへ交換する場合、設置・交換工事の費用は3万〜6万円程度が目安です。
一般的には、以下の工事が含まれます。

・既存便器の撤去
・新しい便器の設置
・給水管や排水部の接続
・廃材の処分

ただし、既存の設備状況によっては、標準工事に加えて追加工事が必要になることがあります。
主なケースと費用の目安は、以下の通りです。

・排水位置の調整が必要な場合:2万〜5万円程度

便器を取り外すと、床下に下水へ繋がる配管(穴)がありますが、古いトイレと新しいトイレでこの穴の位置がズレていることがあります。
位置がズレている場合は、排水部材の追加や排水管の調整作業により費用が発生します。

また、奥の壁から排水用の穴までの距離(排水芯)が新しく選んだトイレと合わないケースがあります。
その場合、ズレを補正するための特殊な接続部品が必要になるため、追加費用が発生します。

加えて、穴の位置が特殊すぎて「床の開口」や「配管の移設」が必要な場合には、さらに費用がかかることがあります。

・コンセントの新設・移設が必要な場合:1万〜3万円程度

一体型トイレには温水洗浄便座などの電気機能が備わっているため、トイレ内にコンセントがない場合は電気工事が必要です。
すでにコンセントがある場合でも、新しいトイレのコードが届かない場合には使いやすい位置へ移設します。

トイレのすぐ裏から線を引く簡単な工事で済むことも多いですが、分電盤(ブレーカー)から新たに配線を引く場合や、壁の補修が必要な場合は、4万〜5万円程度かかることもあります。

・床下地や給水管の補修が必要な場合:1万〜9万円程度

便器を撤去した際に、床の傷みや沈み、給水管・止水栓の劣化が見つかることがあります。
止水栓や給水管のみを交換する場合は1万〜2万円程度が目安ですが、床下地の補修まで必要になる場合は3万〜9万円程度かかることがあります。

・和式から洋式へ変更する場合:30万〜60万円程度

和式トイレから洋式トイレへ変更する場合は、床の解体や段差の解消、給排水管の調整や電気・内装工事などが必要になるため、標準的な交換工事より費用が大きく上がります。
便器本体や内装工事を含めた総額で確認しましょう。

・便器の位置を変える場合:3万〜10万円程度

便器の位置を変える場合は、給水管・排水管の移設が必要です。
床や壁を一部解体して配管を通すケースもあるため、移動距離や建物の構造によって費用が変わります。

紹介したように、費用は条件によって変動します。
見積もりを取る際は、撤去費・処分費・部材費・養生費だけでなく、排水調整や電気工事、床補修が必要になった場合の追加費用についても確認しておきましょう。

内装工事を含めた費用相場

トイレ交換とあわせて、床材や壁紙、天井クロスの張り替えなどの内装工事を行う場合の費用相場は、20万〜35万円程度です。

便器は交換の前後で、床に接する部分の大きさや形が異なることがあります。
古い便器の下の部分と周囲の床材で、日焼けや色あせ、汚れの付き方に差が出ている場合は、床材の張り替えが検討されます。

さらに、既存便器を撤去した際に、周辺に水染み、汚れ、床材の傷みが見つかることがあります。
こうした傷みをまとめて整える必要があるため、トイレ交換にあわせて床材を張り替えるケースがあります。

トイレ交換とあわせて検討される主な内装工事と、費用の目安は以下の通りです。

・床材の張り替え:2万〜4万円程度

既存便器の設置跡や汚れを隠し、床全体を整えるために行います。トイレの床には、水や汚れに配慮したクッションフロアを選ぶケースが多いです。
フロアタイルやタイルなど、素材にこだわる場合は費用が上がります。

・壁紙・天井クロスの張り替え:3万〜6万円程度

黄ばみやにおい、汚れが気になる場合に検討されます。
費用の幅は主に張り替え範囲によるもので、6万円は天井クロスまでまとめて施工する場合の参考の費用になります。
床材と壁紙の色味をそろえることで、トイレ全体に統一感を出せます。

・床下地の補修:3万〜9万円程度

床の沈みやきしみ、水漏れ跡がある場合は、床材の下地の補修が必要です。
傷みが床下の構造材まで及んでいる場合は、10万円以上かかるケースもあります。

また、内装工事とあわせて、手洗い器の新設、収納の設置、手すりの取り付け、照明や換気扇の交換を行う場合は、別途費用がかかります。
希望する工事を整理し、本体・標準工事・内装工事・追加工事の内訳を確認したうえで見積もりを比較しましょう。

まとめ

一体型トイレは、便器・タンク・温水洗浄便座がまとまった形状で、つなぎ目や凹凸が少ない点が特徴です。
掃除が簡単で、トイレ空間をすっきりとした印象にまとめられる点もメリットです。

一方で、部品を個別に交換できず、故障時にまとめて交換が必要になることがあります。
購入前に修理・交換方法や、非常時の対応を確認しておくことが大切です。

一体型トイレへのリフォームでは、上記のような点に注意しながら、自宅に合う一台を選んでください。

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